ミレニアル世代の新しい住み方「コリビング」という選択

みなさん、『コリビング/co-living』という言葉を聞いたことがありますか?2014年頃から欧米で生まれ、今や世界で大きなトレンドとなっている新しい居住スタイルを総称した言葉です。

この記事では、「コリビング」について、紹介します。

コリビングとは

コリビングとは、一言でいうと「人同士の繋がりやコミュニティを重視した共有居住空間」です。

コリビングの特徴は、・プライベートな居住空間・デザイン性の高いシェアスペース・快適なワークスペースが用意され、毎日開催されるイベントによって居住者同士がコラボレーションしやすいように設計されている点です。

ホテルのように清掃やリネン交換サービスが提供され、個別の部屋は用意されているものの、キッチンやイベントスペース、コワーキングスペース、ジム、図書館、食事エリアなどは共有して利用することができます。

米コリビング大手のCollectiveの公式サイトでは、このように書かれています。

コリビングは、コミュニティと利便性に特化した新しい都市生活のスタイルです。素敵なデザインのスペースと楽しいイベントを共有し、1日が終わると家具付きのプライベート空間に戻って快適に過ごすことができます。快適な部屋、コンシェルジュ、高速インターネット、様々なユーティリティ、部屋の掃除、毎日行われるエキサイティングなイベント、トレーニングジムなど、都市生活を満喫するために必要なものは全てサービスに含まれています。だから、あなたはあなた自身の生活に集中することができ、それ以外のことは全て私たちに任せることができるのです。

https://www.thecollective.com/co-living/


日本でもようやくコワーキングの概念が一般化してきた感があり、Yahooが提供するLodgeなどいろんな場所でコワーキングスペースの見かけるようになりました。コリビングは、コワーキングをさらに進化させた形で、住む場所から働く場所まで全て提供してしまおうという試みなのです。

 

シェアハウス、コワーキングと何が違うの?

さて、「コリビング」は「シェアハウス」や「コワーキング」とは何が違うのでしょうか?

シェアハウスは日本でもここ10年くらいの間に一般化してきました。今のミレニアル世代はシェアの概念に慣れ親しんでいるので、より合理的な選択として、シェアハウスに住んでいる人が多く見られます。

いわゆるシェアハウスとは、一つの住居を何人かで共同賃貸することによって、費用を安くおさえながら生活するスタイルを言います。コリビングと同じように、共同生活をするので、メンバー間でもコラボレーションやは生まれやすくなります。

しかし、シェアハウスの場合、完全なプライベートスペースがない場合が多く、それを敬遠してシェアハウスを嫌う人もいます。また、メンバーの入れ替えが起きる前提ではないので、人間関係が固定化しやすく、大体2年くらい経つと、コミュニティが立ち行かなくなり、解散するシェアハウスも少なくありません。日本では、「よるヒルズ」や「リバ邸」、「アオイエ」などが有名ですね。

コワーキング、あるいはシェアオフィスと呼ばれているものは、仕事場やオフィスをシェアすることで、より柔軟に安くオフィススペースを借りる方法を言います。個人で仕事をするフリーランスやノマドが増えたことにより、日本でも多くの場所で見かけるようになりました。

料金は無料のところから、時間貸しだったり、月額制だったりと様々。基本的には、朝から夜まで営業して、ビルによっては深夜は閉まっているところもしばしば。宿泊機能はないので、コリビングとは異なります。

コワーキング大手のWeWorkは世界中に拠点を持ち、これらのコミュニティを活性化することで、付加価値を生み出しています。

コリビングは、シェアハウスとコワーキング(シェアオフィス)のいいとこ取りしたものと言えます。

参考:http://solopro.biz/coliving-imoto/

 

なぜミレニアル世代はコリビングに惹かれるのか?

なぜここまでコリビングが大きなムーブメントになっているのでしょうか?

それは、いわゆるミレニアル世代という1980年代〜2000年初頭に生まれたインターネットやスマートフォンに慣れ親しんだ世代の価値観にあります。

彼らの中には「ミニマリスト」というモノに価値をおかず、体験や良好な人間関係に価値を置くという価値観があり、合理的な側面と、コミュニティを重視するという側面を持っています。そして、よりクリエイティブで刺激的な生活に憧れているのです。

そんな彼らにとって、家賃や初期費用の高騰した都市での生活は非効率でしかありません。彼らは決してタワーマンションに住みたいなどとは考えていないのです。より安い料金で、クリエイティブな空間や素敵な人と交流しながら生活できるスタイルがあれば、飛びつくのは無理もありません。その方が、彼らにとっては合理的なのですから。

 

コリビングに死角はあるか?

ここまで良い点ばかり挙げてきた「コリビング」ですが、逆に弱点はあるのでしょうか?あえて考えてみることにしましょう。

まず考えられるのが、立地や設備が良い分、料金が高いということです。物価の違いもあるのでしょうが、最低13万円〜20万円の間でセットされているため、そこまで払えないという若者も多いでしょう。

また、常に誰かと一緒に生活をするというのは、時に精神的な疲労を生むものです。たまには一人になってぼーっとしたくなる時もありますよね。そういった時のためにプライベートスペースが用意されていますが、それで十分かどうかはわかりません。

これはコミュニティビジネスに共通して言えることですが、コミュニティは常に崩壊の危険を孕んでいるということです。例えば、コミュニティの中心人物が引っ越しをしてしまった時、住民間のトラブルが起きた時、新しいメンバーが加入してきた時、メンバー間に派閥ができてしまった時、などなど崩壊させる種はいつもどこかに存在しています。

そのため、このようなビジネスでは、コミュニティマネージャーと呼ばれる職種の活躍が不可欠です。コミュニティマネージャーの役割は、住民間の関係性を深め、トラブルがあればそれを解消し、傑出したフォロワーシップでメンバーの共同生活を助けてあげることです。日々のイベントやプログラムの運営から、清掃、食料品の手配まで、仕事は多岐に渡ります。優秀なコミュニティマネージャーを採用できるかどうかが、コリビングビジネスの肝になると言っても過言ではないでしょう。

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