「世界が全てソースコードに見えた」ポケモンGOの先駆者が描く未来図(後)

前編では、井口さんのこれまでのプロダクトの開発の歴史と先進的なプロダクトを作れるようになった原体験について語っていただきました。

後編では、井口さんの現在の事業と働き方、ライフスタイルについて迫ります。

ビジュアル版ウィキペディアでコミュニケーションロスをなくす

 

ー今は、どんな事業をされているのでしょうか?

トランスペアレントという、こういう風に会話をしている中で、お互いが発する言葉を視覚情報として出してそれをタイムラインに出すことによって認識をしやすくなるっていうのをやっています。

ー面白そうですね!それが今どういうフェーズで、今後どういう展望なのか教えていただきたいです。

トランスペアレントは、2017年の12月からサンフランシスコで開発を開始して、2018年の3月にテキサスのオースティン、サウスバイサウスウエストで開始しました。それから日本に持ち帰って、大手広告代理店さんなどにフィードバックをいただきながら、開発を進めているフェーズです。

色々やる中で、1つ気づいたことはビジュアル言語の巨大なウィキペディアみたいのができる気がしています。

ービジュアル言語のウィキペディア?

例えば、「ポケモン」って言うと何を思い浮かべますか?

ーうーん、やっぱりピカチュウが「ぴっかちゅう!」ってやってるところですね!

なるほど。でもこれ、人によってはサトシを思い浮かべたり、戦闘シーンを思い浮かべるかもしれないですよね。

人間の基本的な理解って言語じゃないですか。でも、それをビジュアライズしたときに何が出てくるか、何が1番グッとくるのかっていうのは人によって違うわけですよ。

それって、その人それぞれのバックグラウンドとか、声のトーンとか話の流れとかで変わってくるんだと思います。

トランスペアレントは、それをビジュアルで、ウィキペディアのように情報を一元化して、コミュニケーションロスを無くしていくという世界を目指しています。

シリコンバレーでは起業家がむしろマジョリティー

ー今の会社のオフィスってどんな感じなのでしょうか?

3拠点でやっていて、サンフランシスコのデジタルガレージ、渋谷のマテリアル東京、あとは京都の河原町五条のマテリアル京都。

でも、開発メンバーは、京都にもいるし東京にもいるしサンフランシスコにもいるし。

それぞれが好きなスタイルで好きな場所で好きなように仕事をやっているので、そういう意味では皆が一度に会する場面はなかなか少ないし、普段の仕事のやり方はSlackとかスカイプとかFacebookのMessangerを使ってのやりとりなので、ひょっとするとあたらしい働き方なのかもしれないですね。

ーオフィスは3つあるけれど、どこで仕事をするかは割と自由なんですね。井口さん自身のライフスタイルはどういう感じですか?

サンフランシスコのSoMA(サウスオブマーケット)っていうところに自宅があって、オフィスは同じくSoMAのデジタルガレージさんのコワーキング(DG 717)で働いています。 今は割と日本にいることが多いので、日本での自宅は京都なんです。

まぁ、最近は遠くに行くことが多くて、週末京都で、平日は東京っていうスタイルが今年の後半は多いですね。

とはいえ、リモートワークなのである意味、時差さえ気にしなければどこにいても似たようなもんなんだけど、サンフランシスコにいる時間って自分にとってすごく大事です。

やっぱりカルチャーの面でも、テクノロジーの面でも、めちゃめちゃイノベイティブだし、人々がテクノロジーが世の中をとにかく根こそぎ変えるっていう楽観主義で動いてる。

 

 

ーサンフランシスコだとやはり新しい刺激は多いですか。

東京ってものすごく遅れてるんですよ。

やっぱりテクノロジーのトレンドはシリコンバレーと比べると何年も遅れてますね。

日本では、起業とかスタートアップをやる人間って超マイナーじゃないですか。でも、シリコンバレーはそれがノーマルなので。

ーそうなんですか。少し驚きです。

そうだよ!シリコンバレーには起業家はめちゃくちゃいるからねぇ~。スタートアップ側にいる人間がマジョリティなんで。

よっぽど独特なこととか、尖ってることとか、オリジナリティとか先見性とかがないと、馬鹿にされるっていうか、話にならないんですよ。日本で「スタートアップやっています」「起業しています」ってだけでもてはやされる現状にはやっぱり違和感は感じますね。

これからはVRミーティングだ

 

ー今後も多拠点生活は続けていかれるんですか?

いや、わからないですね・・・。増えるかもしれないし、減るかもしれないし。でも、一方でコストも移動時間もかかるしで、海外だと時差の問題もあるので、疲れるじゃないですか。だから、今VRミーティングは結構いいなと思っています。

Oculus Roomsってやったことあります?

ーいえ、まだやったことはないです。

あれ、めちゃめちゃいいんですよ。VRのミーティングスペースがすごく良くて。人が隣にいる感覚が味わえるし。

EmailとかFacebookのメッセンジャーとかスカイプとかで、誰かを紹介したとしても、本当に紹介した感ないじゃないですか。

ー電話じゃダメですか?

電話ダメですね。何がダメかって、空間を共有して、空間を一緒にみるっていうことができないんですよ。

例えばスカイプとかFacebookのメッセンジャーとかZoomとかを使ったら、ちょっと同じ画像を出すとか、動画をみせるとか、出来るけど、それって同じ空間で同じ画像をみるのと全然違うと思うんです。

VRミーティングでは、同じ空間で、同じ方向にあるものを、同じ顔の向きで見てるような体験ができるんですよ。

スキル×生活のシェアは伸びる

ー今僕たちは、weeeksっていう短期ルームシェアのサービスをしているのですが、井口さん的にはこのサービス伸びると思いますか?

知識やスキルを提供する側と受け取る側で、生活をシェアするというのは、すごく伸びると思います。

インタレストをお互い可視化することで、やりたいことをお互い持っている者同士、例えば「英語を教えたい、英語を学びたい。じゃあ、一緒に住もうか」っていうのがマッチングできる機会って過去にはなかったので、本当はやりたかった人が実は潜在的にいるかもしれない。

その仮説に基づけば、伸びる可能性は大いにあると思いますね。

ー僕らは、住居を無料にしたいと思っていて、知恵を売ることによって住めるとか。アイデアを売ることによって住めるとか。楽しさを売ることによって住めるとかっていうのを実現したいんですよね。

それは、これまでとは違った、新しい価値の交換ですよね。

学校に行って英語を学ぶ場もありますよ、そこ以外で能力を生かす場がありますよっていう風に違う口を出そうとしてるわけ。

そういう意味では、実はありそうでなかった、あるいは、もっとダイレクトにその価値を体験・共有できる。住むっていうのは良いマッチングの場かもしれない。

教室に行って学ぶって1つの手じゃないですか。でもそれはもう十分やり尽くされてるから。それ以外の方法で何かできないかって言った時に、従来なかったような学びの体験とか機会って、ありうるし存在しうるじゃないですか。

それって価値の可視化とは違う目安をもたらすかもしれない。住むっていうことが学びの場になることで、新しい価値の交換っていうのが起こる可能性がある。

ー井口さん、ありがとうございました。

未来に先駆ける井口さんが「伸びる」と太鼓判をいただいたweeeksをこれからも注目していただけると嬉しいです。

 

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