「食のベーシックインカムを目指す」今話題のpolcaおじさんに会ってきた

「polcaおじさん」インターネット企業で会社員をしながら、polcaおじさんとして「食と支援」という軸で活動の幅を広げている前田塁さん。

なぜ、IT企業の社員という立場からpolca食堂に至ったのか。そして、前田さんが見ているpolca食堂の先にある未来とは?

感謝と人との繋がりを大事にしている、前田塁さんのWhyに迫ります。

ネット企業で鍛えたマーケティング力でレシピコンテストに入賞し有名に

ー前田さんはインターネット企業での仕事の他に、様々な活動をされているのですよね?

はい。大きく分けて「食」と「支援」の二つのテーマを軸に活動しています。

これのどちらかひとつか、かけ合わせかで活動していて、肩書きがいくつあるかわかりません(笑)

もともとインターネット企業でITの道に行かれて、「IT」と「食」って全く違う分野に見えますが、「食」に関心を持ったきっかけはなんだったのでしょう。

うち、実家が飲食店なんですよ。特別に何も手伝ってはいないんですけど、小さい頃って自分の身の回りの環境くらいしかわかんないじゃないですか。で、小さい頃の夢は「自分でお店をやりたい」と。中学生になって「お笑い芸人になりたい」ってなったんですけど、「料理がやりたいな」っていうのはずっと頭の中にあったんです。

ーもともと食に興味があったけど、あえてファーストキャリアとしてはITを選んだんですね。そこから、どのようにして食の分野に進まれたのですか?

ネット企業に入って、最初はめっちゃくちゃ忙しかったですね。ようやく5~6年目くらいで落ち着いたので、定時に帰って料理をしたんですよ。それで、どうせ料理をするなら、レシピコンテストに出してみようってことになり、出してみみると・・・結果、8回も入賞したんです。笑

ー8回入賞!凄すぎ!!!勝因は・・!?

料理の技術よりネット企業で培ったマーケティング力ですね(笑)

「この大会は何を求めているのか」っていうのを過去の大会だったりTwitter等を調べて、あたりに行ったんです。そういうのをネットで発信していたら、ご飯食べたい!って言ってくれる方が出てきて、色々なインターネット業界の方々が家に食べに来てくれて・・・そこで繋がりが生まれた感じですね。

「食」×「支援」でコミュニケーションが生まれるpolca食堂

ーそれがきっかけで今の活動に繋がっているのですね。

はい。今は「polca食堂」っていうのをメインでやっています。polca食堂は、「夢に向かって頑張ってる人を応援する”0円”食堂」です。運営資金は、「polca」っていう気軽なクラウドファンディングのサービスで募っています。

食べに来る人は、無料でご飯が食べられる。ネット上の全然知らない人から資金を募って夢に向かって頑張っている人たちの食を支援するというモデルです。

日本全国でやっていて、先週は岡山に行ってきました。

前田塁さんのpolca食堂についての記事

単に資金を募って食事を提供するんじゃなくて、「食」という形で提供することでコミュニケーションが生まれるんですよね。ご飯やお酒を楽しみながら話していると、「あーやりたい」「こーやりたい」っていうのがどんどん出てくる。

「食」はコミュニケーションツールとして、一番最適なんです。

料理って、食べ物だけではなくて、そこにいる場の雰囲気だったり、誰と食べるかっていう人の意味合いも含まれていると思っていて、僕は料理を作るよりも、料理が存在することで生まれる「場」が好きなんですよ。だからpolca食堂では、料理というコミュニケーションツールで人を集めて、夢を語る場を作っています。

ー料理がコミュニケーションツールとして最適・・・。確かに、今日初めて前田さんにお会いして緊張していましたが、とても喋りやすい雰囲気になってますもん(笑)

polcaおじさんとして「今」楽しんで欲しい若者を支援する

ーところで、前田さんがpolcaというサービスを利用しようと思われた理由はなんだったのですか?

polcaは昨年8月頃に立ち上がったサービスだったんですけど、初めはお試し気分で、自分でプロジェクトを立ち上げて見たんですね。そしたら見事に何も(支援が)集まらなかったんですよ。ほんとに何も集まらなかった。

折角なので、他の利用者の方がどんなプロジェクトを立ち上げているのか調べてみたんです。そしたら、素敵なプロジェクトが沢山あって。例えば、「甲子園に出場が決まったんで、皆で打ち上げに行きたい」みたいな。

ー素敵!

で、ふと思い出したんです。僕、空手をやってたんですけど、東海大会の出場が決まった後に、皆で天一でラーメンを食ったのが今でもすっごく思い出で、楽しかったのを覚えていて。でも、そのメンバーで今天一いっても何にも思わないじゃないですか。あんときだからこそ、楽しいじゃないですか

高校や大学でそういう機会ってたくさんあったんですけど、家のお金の事情で飲みとか旅行とか行けない子がいたんですよ。それはすごくもったいないから、「若い子たちに今だから楽しいことをやって欲しい、そういう人を支援したい」と思って、知らない人ですけどpolcaで数百円とか1000円とかをばーって送って、そのときに「polcaおじさん」と名乗るようになりました。笑

ーご自身で名乗られたんですね!

そう。昔マックブックおじさんっていたんで、それをもじって「polcaおじさん」って言ってやって。そしたら、すごいいい人ばかり寄ってくるようになって。「高校の先生が結婚したんですけど、皆が結婚式出れないんでなんかお祝いしたい!」とか。

それで自分も「あのときの先生、どうしてるのかな。あの人、結婚したのかな」とか思い出したりするんです。polcaで支援した人たちのおかげで自分を思い出すことが出来て、それきっかけで出会った人がた~くさんいるんですよ!

ーじゃあ、結果としてご自身の人脈作りにもいきてると。

そうですね。結果として、すっごく優しい人が集まりましたね、polcaやってるおかげで。

ー「支援」「食」と「働く」っていう軸で活動する中で気をつけていることはありますか?

「ありがとうございます」の感謝は忘れない、ということですかね。僕が今色んな活動をすることができてるのって、様々な方々の協力があってこそなので。「人」がいなければ多動力ではできないので、感謝をしているっていう感じですかね。まぁぶっちゃけ名前を忘れちゃって「誰でしたっけ!?」ってこともあるんですけど。笑

おちゃめな前田さん

感謝だけは、忘れないようにしてます!!

 

「食のベーシックインカム」を作りたい

ー前田さんがこれから実現したいことを教えてください!

自分の頭の中ではピラミッドが出来ていて。その一番下の部分が、今やっている「polca食堂」なんですよね。

同時並行で色々やっていたんですけど、大きく3つの活動をしています。

「polca食堂」と、料理をする「ルイズキッチン」と、100人・200人規模のイベント「EAT ●●」シリーズです。

僕は「食」はエンターテイメントだと思っているので、エンターテイメント性を強めるために、大規模なイベントをやるんですね。ルイズキッチンはどちらかというと、エンタメ性とコミュニケーションを重要視。例えば朝食をちょっと面白くしてみるとか。さっき話してたpolca食堂が、コミュニケーション重視。

今は、polca食堂を中心にやっていきたいと思ってます。今の大人って小さい頃の夢みた職業じゃないと思ってるんですよ。大人になるにつれ、社会的地位とか名誉とかお金とか様々な理由で夢を諦めたんだろうと。ただ、やっぱりそういったものににとらわれることなく、自分のやりたい事をやり続ければ、日本ってもっと面白くなるんじゃないかと思ったんです。

だからこそ、お金を変に気にして自分がやりたい事をやり続けられない人を減らしたいなと思ったんですよ。衣食住ってあるじゃないですか。その3つがあれば、人間大丈夫っていいますけど。最悪、食さえあればなんとかなるじゃないですか食という安心と安全が確保できれば、人は挑戦できる場ができる。だって僕、先週京都に野宿してますから。笑

ー最近なんか、野宿したよ~っていう人に良く会います。笑

住がなくても食さえあればなんとかなりますよね(笑)

最近話題になってるベーシックインカムみたいに、常に皆がご飯を普通に食べれるようになれば、最低限の生活が保障される。

それが議題としてpolca食堂をやりたくて。今は夢があって頑張っている人を応援する食堂なんだけど、ぶっちゃけ誰が来てもいいんですよ。

ただ言い方を変えないといけないっていうことに気づきまして。実は最初から「夢に向かって頑張る人を応援する食堂」っていう言い方をしてたわけではないんです。最初の2カ月は、若い人はお金がなくてご飯をおろそかにしがちだから一緒に食べましょうという、夢とは関係ないところでやっていたんです。

夢というよりはお金がないからっていうところに前に出てたんです。ただ、もし自分がpolca食堂に行く側になったと考えた時に、そこに行く人は自分で金がないと見られるからネガティブに映る可能性があるなからいけないなって。

ー本質は同じだけど、見せ方によって変わってしまうことってありますよね。

そうですね。特に、僕は広告の仕事をしていたので、見せ方って本当に重要だと考えています。

polca食堂は「タダで食える!」っていう見せ方よりも「夢に向かって頑張ってる」みたいな見せ方にあえてしています。ある程度認知が広がった先に、また少し言い方を変えて、ちょっとずつ変えて、最終的には皆が一緒にご飯を食べれる状態にしたいっていう感じですね。

人生とは「人との繋がり」

ーやりたいことのピラミッドの一番上に食のベーシックインカムというのがあって、今はその一番下の土台作りとしてpolca食堂をやっているんですね。

そうですね。あと、純粋にこうした活動を続けていると、色々な人と繋がっていくのがとても楽しくて。僕、人生って人との繋がりだと思っているんですけど、一人じゃできないことがたくさんあるじゃないですか。polca食堂もそうで、皆が手伝ってくれるし。ルイズキッチンも皆が来てくれるし、人のつながりがないと何にもできないなって思います。

(ベーシックインカム以外にも)やりたいことなんていっぱいあるんだけど、それを一人で実現しようって思うと誰もできないじゃないですか。人と繋がってこそ、何かができる!っていうのを、最近すごい感じています。

ぶっちゃけ20代でこれ、気づかなかったんですよ(笑)俺、一人でできるし、とか思ってました。意外と年とってから、色んな人の助けになって、ようやく人のつながりの大切さに気が付いた35歳の夏(笑)

ー人との繋がりって本当に大切ですよね。この先食のベーシックインカムに向かう上で取り組もうとしている新しいプロジェクトってあるのですか?

基本的には今のままのやり方で続けていこうと思っていますが、ひとつ別で動いているのがありまして、リバ邸というシェアハウスとのコラボです。今年の秋頃から開始を予定してます。リバ邸とpolca食堂で、シェアハウスをやろうと思っています。

それは、食にかかわる人が住めて、その人が食を生み出して、0円で食べにこれるみたいな形です。それも「支援」ですね。まだ構想中ですが。笑

これって、食べに来る人だけじゃなくて料理をする側も間接的に支援できるんです。例えば、僕でいうと、自分で料理とかしてもあまるんですよ。フードロスの問題もあるので、そういう意味で料理を作りたい人にとってはいい練習ができるので。

ー料理を極めたい人と0円でご飯が食べたい人をつなぐシェアハウスですか!

 weeeksも「クッキングweeeks」企画があって、とても人気企画なんですよ!

クッキングweeeksなんてあるんですね!それこそ、僕ルイズキッチンで全国いろんなところに出張してるんで、ぜひコラボして企画してみたいです!

ー本当ですか!是非企画しましょう!!!^^

鎌倉で1週間暮らしてみよう!

鎌倉に1週間住んでみよう【BASEFOODコラボ企画】

終始笑顔の絶えない塁さん、「食」はコミュニケーションツールの一つという考え方、とても勉強になった取材班一同でした。鎌倉での1週間、BASEPASTAさんコラボ企画なので、気になる方お早めに♥

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